少し目を見開いた廉くん。

「廉くんすごい紳士的だから、もしかしたら彼女とかいたのかなって思って……」

初めて会ったあの日から、あたしに優しくしてくれてて。

敵襲が来た時だって守ってくれた。

「それに、その……あたし廉くんのことなにも知らないから、知りたいなぁみたいなっ……」

「ハハッ、なんでそんなオドオドしてんだよ」

スっとあたしの頬に触れてきた手。

っ……。

「安心しな。俺過去の女に情なんか湧いてこないから」

「……?」

「まっ、鈍感な今の澪桜に言ったも無駄か」

あたしって……鈍感なのかな?

ううんそれよりも、過去に廉くんと付き合ってた女の人がいたことに胸がチクチクした。