廉くんに続いてペコッと頭を下げた。

一通り挨拶したかな?

あたしと廉くんも食事を用意されたテーブルに向かって椅子に腰をおろした。

「ふー……緊張したぁ」

「お疲れ様、澪桜。みんな歓迎してくれてるみたいでよかった」

みんなみんな、初めましてなのに。

「……今まで、澪桜として接して歓迎されたことなんかなかったから少し慣れないな」

今できているテーブルマナーも。

身のこなしも。

言葉遣いも。

全部、舞桜としてやってきたこと。

でも正樹さんに言われて気づいたんだ。

「いくら舞桜の代わりにやったって、身についた努力はあたしのものなんだね」

「あぁ、さっきの父さんの言葉?」

こくんっと頷いた。