ニコニコ微笑んだ夫婦。

「婚約……ということは付き合ってるってことになりますね」

廉くんがそう言った。

結婚はしてないから、今は交際になるのかな?

「違うわよ〜恋愛してるの?ってことよ〜」

「「恋愛!?」」

「お互い愛し合うからこそ、財閥は上手くいくもんなんだよ」

……あたし、恋とか愛とか知らない。

誰かを好きになんて、ならなかったし……。

「まだ若いんだもの。これから知っていけばいいと思うわ」

「廉くんが旦那さんなら澪桜さんも安心だよ」

色んな財閥から信頼されてるなんて……廉くんって相当すごい人なのかも。

「そうですね。廉くんが隣にいるとすごく安心できます」

「いいことね〜」

「それじゃあ、そろそろ失礼します」