翌日もマキシムさまは同じ時間に、
陽葵さまの叔父さまのレストラン「bistro Ryo 1」へ
向かわれたのでございました。
陽葵さまの笑顔にほっとしたとおっしゃっていました。
叔父さまもこれまででいちばんリラックスされていたように見えたそうでございます。
「マキシム、おかあさまたちは無事受け入れしてもらえそうだよ、
パスポートの準備は始められそうかい?」
「ありがとうございました、
どうお礼を申し上げたらいいのかわかりません、
船に戻ったら母と妹にすぐに報告するつもりです」
「マキシムは一緒に行かないの?」
陽葵さまの質問に少し悲しいと思う気持ちが表情に出ていたかもしれないと、
後にマキシムさまはおっしゃっていました。
「すぐには行かれないけれど、
僕たちを頼ってついてきてくれた人々にも
行き先が決まったら、きっと飛んで行くよ」
マキシムさまは素直にそのようにお答えになったそうでございます。
陽葵さまはずっとあとになって
「マキシム、あの時のわたしはとても無神経だったわ」
と、おっしゃっていらっしゃいましたが、
マキシムさまは陽葵さまが乗船された当初は、
「マリィ、僕は無理に陽葵を連れてきてしまったのかな?」
などと、とても心配されていたのでございます。
翌日の約束をされて挨拶の後、表に出られると
陽葵さまがマキシムさまを呼び止められて、
「明日の昼休みにおかあさまを迎えに行くわ」
と、おっしゃったそうでございます。
マキシムさまは敬愛の意味を込めて陽葵さまの頬にキスをされたそうでございます。
