姉の婚約者の教師と生徒が同居することになったのだが

♢両思いのクリスマス

 彼と私の両思いになって初めてのクリスマス。
 もちろん、両親と一緒に家族パーティーをするのだけれど、少し二人だけの時間もほしかった。受験生でもある私は、勉強の合間に私の部屋に先生を呼んだ。両親にはまだ秘密にしていてばれたら困る関係だったけれど。

「これ、クリスマスプレゼント」
 部屋にこっそり入った先生は、すぐに私に手渡した。
「喜んでもらえるかはわからないけれど……」
 相変わらず、不器用な男だ。
「誕生日のお返しは来年の誕生日にするから」
 私は、来年も一緒に居ようという言葉がとてもうれしかった。
 何だろう……? 

 指輪?
「婚約指輪、受け取ってほしい」
 私が固まっていると
「指輪なんて重かったかな、安物だし……」

「指輪、はめてよ」
 私が手を差し出すと、慣れない手つきで 指輪を私の左手の薬指にはめた。
うれしい、やっぱり先生のことが大好きだ。

「これでお前は俺のものだな」
 少し照れた顔で慣れないセリフをつぶやく。

「卒業するころに両親にはちゃんと話そう」

「好きだよ、先生」
「好きだよ、あかり」

 クリスマスの夜は、甘くとろけるケーキのような二人がいたのだ。
 卒業して二人は晴れてお付き合いをはじめることになるのだ。
 ここからが本当のスタート。
 手つなぎデートも問題ない。
 目撃されても問題ない。

 いつか結婚するのかもしれない。
 でも、結婚がゴールではない。
 そこからがスタート。

 私は大学に入り、卒業したらいつかは先生のお嫁さんになる。それが、今の夢。ほら、今日も隣に先生がいる。