♢文化祭
夏休みが終わり、受験勉強に本腰が入る今日この頃、私たちは学園生活の最後の楽しみともいえる文化祭を楽しむべく計画を立てることにした。私たちのクラスはメイド喫茶をすることになり、女子も男子もメイドに紛して客をもてなすという面白い趣旨のもとに、メイド喫茶計画を進行させることになった。
担任は流牙先生だ。先生は、メニューをどうするか、予算はどうするかという提示をして、あとは生徒の自主性に任せると言っていた。先生は人気者だ。女子からも男子からも信頼は厚いし、人間的にも尊敬している人は多かった。いつも正しい方向にクラスを導いてくれるし、学生のノリにもつきあってくれるお兄さんという立場というのもあると思う。
メイドの服をどうするか、とかそういった議題もクラスの学活の時間に話し合いを重ね、秋が深まる学園祭を迎えたのだ。秋と言えば、食べ物がおいしい季節だ。そして、木々の葉も色づき、黄金色に彩られる景色はこの学校の自慢の風景でもある。でも、今年で卒業する私たちは、来年はここにはいない。ここにいるメンバーも来年は別々の道を歩むのだ。そういった未来への希望と不安の中の一時の楽しい時間がこれからはじまる。
私たちは、自分たちでデザインした、ふりふりなかわいいエプロンを業者に発注した。そして、お金をかけないように、手作りのスカートを学校のミシンを借りて制作したり、持っている黒いTシャツで統一したり、忙しい毎日を送っていた。受験生であって、高校生である私たち。そんなはかなくも美しい時間を過ごしていた。
文化祭前日に先生の部屋におしかけてみた。同居ならではの反則技を使ってみた。他の生徒よりも少し早く、私の萌え文化のメイド服姿を見せてみた。先生は、笑いながら、「似合っているよ」というと、反則な笑顔でほほ笑んでくる。
きっとどの生徒にも同じことを言うのだということはわかっているが、ほめられるとうれしすぎて、とろけそうな笑顔を必死で隠す。私は顔に出やすいから。ちょっと短いスカートから私の鍛えられた自慢の細い足をのぞかせる。私は、きれいなラインの足だけは自信がある。
このふりふりなエプロンは先生を萌えさせることができるのか。なんて思いながら、ポーズをとってみる。先生は少しあきれながらも、
「メイド喫茶のお嬢様はそろそろお帰りの時間ではないですか?」
なんて最近は面白味のある答えを出してくることも多い。先生は、最近は味わいのある男となってきたことがちょっとうれしいような、さびしいような気がする。さびしいというのは、最初の先生はもっと堅くて面白いことも言えないような人だったけれど、いい意味で柔らかくなってきた。そうなると、誰かのものになりやすいのではないか、なんていう心配があった。顔も良くて、話も出来たら、向かうところ敵なしになってしまうでしょ。
「明日の文化祭はとびきりなおもてなしをいたします」
そう言って、私は先生の部屋を後にした。本当はもっと話したいのだけれど、そういった仲ではないし、これ以上、求めることはばちが当たるような気がした。それくらい、今が幸せだった。
夏休みが終わり、受験勉強に本腰が入る今日この頃、私たちは学園生活の最後の楽しみともいえる文化祭を楽しむべく計画を立てることにした。私たちのクラスはメイド喫茶をすることになり、女子も男子もメイドに紛して客をもてなすという面白い趣旨のもとに、メイド喫茶計画を進行させることになった。
担任は流牙先生だ。先生は、メニューをどうするか、予算はどうするかという提示をして、あとは生徒の自主性に任せると言っていた。先生は人気者だ。女子からも男子からも信頼は厚いし、人間的にも尊敬している人は多かった。いつも正しい方向にクラスを導いてくれるし、学生のノリにもつきあってくれるお兄さんという立場というのもあると思う。
メイドの服をどうするか、とかそういった議題もクラスの学活の時間に話し合いを重ね、秋が深まる学園祭を迎えたのだ。秋と言えば、食べ物がおいしい季節だ。そして、木々の葉も色づき、黄金色に彩られる景色はこの学校の自慢の風景でもある。でも、今年で卒業する私たちは、来年はここにはいない。ここにいるメンバーも来年は別々の道を歩むのだ。そういった未来への希望と不安の中の一時の楽しい時間がこれからはじまる。
私たちは、自分たちでデザインした、ふりふりなかわいいエプロンを業者に発注した。そして、お金をかけないように、手作りのスカートを学校のミシンを借りて制作したり、持っている黒いTシャツで統一したり、忙しい毎日を送っていた。受験生であって、高校生である私たち。そんなはかなくも美しい時間を過ごしていた。
文化祭前日に先生の部屋におしかけてみた。同居ならではの反則技を使ってみた。他の生徒よりも少し早く、私の萌え文化のメイド服姿を見せてみた。先生は、笑いながら、「似合っているよ」というと、反則な笑顔でほほ笑んでくる。
きっとどの生徒にも同じことを言うのだということはわかっているが、ほめられるとうれしすぎて、とろけそうな笑顔を必死で隠す。私は顔に出やすいから。ちょっと短いスカートから私の鍛えられた自慢の細い足をのぞかせる。私は、きれいなラインの足だけは自信がある。
このふりふりなエプロンは先生を萌えさせることができるのか。なんて思いながら、ポーズをとってみる。先生は少しあきれながらも、
「メイド喫茶のお嬢様はそろそろお帰りの時間ではないですか?」
なんて最近は面白味のある答えを出してくることも多い。先生は、最近は味わいのある男となってきたことがちょっとうれしいような、さびしいような気がする。さびしいというのは、最初の先生はもっと堅くて面白いことも言えないような人だったけれど、いい意味で柔らかくなってきた。そうなると、誰かのものになりやすいのではないか、なんていう心配があった。顔も良くて、話も出来たら、向かうところ敵なしになってしまうでしょ。
「明日の文化祭はとびきりなおもてなしをいたします」
そう言って、私は先生の部屋を後にした。本当はもっと話したいのだけれど、そういった仲ではないし、これ以上、求めることはばちが当たるような気がした。それくらい、今が幸せだった。


