「あとこれ」

「あ!レジ袋!」



差し出されたのはスーパーのロゴが入った袋。



「ありがとう…すっかり忘れてた」



袋をまじまじと見ながら受け取れば、そんな私を見て優は呆れたように息をついた。



「なに買ったか知らないけど、どーせシャンプーとかそこら辺でしょ」

「えっ?!」



な、なぜそれを!



「詰め替え切らしてる~どうしよ~!とか言って慌ててさ。怖いくせにおれたちのこと頼るの遠慮してひとりで買いに行ったんでしょ。それにこんな時間に買いに行くほど必要があるものなんて限られてるしね」


「……そ、その通りデス」



一体どこまでお見通しなのか。
まるで全部見てたんじゃないかってくらい言い当ててくる。



「ばかだね。おれらは紅羽のためならなんだってすること知ってるでしょ」



優はゆるく笑う。



「買い物くらい付き合うよ。寂しかったり怖かったら呼べばいい。何時間、何十時間だってそばにいる。
だから、これからは遠慮しないで甘えてよ」



大きな手が頭に乗せられる。



こういう時だけは饒舌に、やさしく言葉を紡ぐ優がどうしようもなくくすぐったくて。



私は少しうつむきながらうなずいた。