「ゔゔ…ありがとう…本当にありがとう~」
「ふっ…泣きすぎ。たまたま自販機にジュース買いに歩いてたら、悲鳴が聞こえたんだよ。で、声の主がまさかの紅羽」
ゆっくりと体を離しながら、目尻の涙を拭ってくれる。
「正直びびったよ。まさか唐獅子様が本当に存在したなんて。けど、紅羽が攫われんのとかジョーダンじゃないし、四の五の言ってらんなかった」
「そ、それ…優も危なかったんじゃ…」
そう言えば、ふと目を細められる。
「なにいってんの。
約束したでしょ、守るって」
サァと風が吹き込んでくる。
自らの危険をかえりみず、私を助けてくれた幼なじみ。
月光を背に、仄かに浮かぶその姿はどこまでもかっこよくて
私の胸を甘く高鳴らせた。



