「す、ぐる……?」 「うん。おれ」 月明かりにほのかに照らされる色素のうすい瞳が、私をじっと見つめていた。 頭がぼーっとして状況が飲み込めない。 ただその瞳を見つめ返すしかできなかった。 「すぐる……優なの?」 「そーだよ」 なんで……ここに? 浮かんだ疑問。 唐獅子様から逃げていたのは私ひとりだけだったはず。 これは……まぼろし?