涙がはらはらと風にさわわれていく。 よりによってこんな時に出くわしてしまうなんて。 無数の足音、牙の音。 すべてが私を突き刺すように響いてきた。 かすむ意識に浮かぶのは 大好きな3人の笑顔。 冴…都…優……っ 「助け、て…」 掠れた声が 乾いた唇からこぼれた時だった─── 「紅羽」 どこからか呼ぶ声がして 私は攫われた。