意識も追いつかぬまま飛び出していた。 空に放たれた金切り声はどこまでも響いて。 呑み込まれそうな暗闇を一心不乱に走った。 「はぁっはぁっはぁっ!! 」 両手を振り乱して夜の道を駆けた。 ──唐獅子様だ 唐獅子様が来た!!!! 冴の言っていたことは本当だったんだ!!! 錯乱する思考、恐怖。 あのとき冴を疑ってしまったことへの罪悪感と後悔。 すべての感情が全身を巡った。