「うそ、でしょ…」



眼前に現れたのは、綺麗にぱっくりと真ん中が割れた祠だった。



小さいながらもどこか厳かな雰囲気のあったそれは、もうただの石塊となって土の上に横たわっている。



「本当だ…供物の髪も無くなってる。一体誰がこんなこと…」



確認をし終えた都が、膝に付く土を払いながら立ち上がる。
その表情は固くなっていた。



優は呆然とする私の隣で、割れた祠を無表情に見つめている。



「誰がじゃねーよ。これは唐獅子様の仕業だ」



冴が神妙な声で言った。



そして、都と優の顔を交互に見る。



「お前ら気づかなかったのか?一応ここにいる全員、いつもの通学路的に祠の前を通るはずだがな」



どこか険のあるトーンだった。