「っ…」



思い出して、ボッと火照る。
それを見た冴はおかしげに笑った。



「ほら、そうやって赤くなるのも、オレを一瞬でも男として見てくれたからだろ?」


「そ、れは」


「変わらないものなんてないんだよ紅羽。オレはとっくに、幼なじみから異性として紅羽を見てる」



さらに近づいてきた冴に顎をすくわれる。
そして吸い込まれるように、しっとりと私の喉元に唇を押しあてた。



「こーゆーコトだって、おれはいつでもしたいと思ってるよ」



囁かれ、また繰り返される。



これが…冴の本来の姿?



まるで狼みたい。



肌をついばまれながら微かに震えた。
体が…動かなかった。



幼なじみとしての冴が、記憶の端からみるみる崩れ落ちていく。



いつまでも変わらないと思っていたのは私だけだったの…?



「なぁ紅羽、オレ思うんだ」



下から大きな瞳にのぞかれる。