「都や優が心配じゃないわけじゃねぇ。けど、たとえあいつらが攫われようと紅羽さえ無事ならなんだってかまわない」


「冴…」


「オレは紅羽を守りたい。オレだけがいい。誰にも渡したくないんだ。…だめ?」



そんなこと、言われても。



放たれたのはあまりにも自分勝手な独占欲。



傍から聞けば、今まで築き上げてきた幼なじみという関係性を根底から揺るがすような発言だ。



けど、向けられたあまりにまっすぐな気持ちに、情けなく受け入れてしまいそうな自分がいた。



見つめ返せば伝染しそうなほど熱で溢れたまなざしに溺れてしまいそうになる。




「紅羽…」



冴らしくない、甘い声。



私は、私は……






「………ごめん」




目を伏せる番なのは私だった。



うなずいてしまいそうだった弱い自分の脳裏に浮かんできたのは、都と優の笑顔。