「…ふーん、そーなの紅羽」



興味があるのかないのか。
優は乾いた視線を投げてきた。



それに対して、私ではなく都が口を開く。



「紅羽は進学するから勉強しないといけないんだよね。俺たち就職組とはだいぶ大変さが違うもん」



言わずとも理解を示してくれる都が「ね」と優しく笑いかけてくれる。



どこかの誰かさんとは大違いだ。



「そうなんだよね。この夏はちょっと頑張らないとなって。だから…応援してくれると嬉しい」



罪悪感が無いわけではない。



みんなで集まって過ごす夏休みに、今年は私だけがいないんだ。



当たり前の場所に空白ができることがどれだけ寂しいのか。
想像できないほど子どもではない。



それに私だって本当は…



「もちろんだよ。俺できることがあれば協力するからね」


「いつもみたいなおっちょこちょいやらかさないよーにせいぜい頑張りな」



都と優はすんなりとうなずいてくれた。
そしてひとり不満そうな冴に目をやる。