「おーい!八尾ー!」 「どこにいても声がでけぇなお前は」 迷惑そうに駆けてきたのは 同じクラスの八尾(やお)。 3人ほどではないがかなり親しい間柄の男子だ。 お昼ご飯を食べたり、部活が休みの時なんかは一緒に帰ったりしている。 特に冴とは家が隣なこともあり、家族同然の付き合いをしている。 私たちの仲とは少し違った形の深い繋がりだ。 日に焼けた焦げ茶色の髪が汗に濡れている。 それでも目もとは涼しげで、普段の飄々とした佇まいは夏の暑さなんかじゃ崩れない様子だ。