一様に振り向く。



のんきにペットボトルを傾けている声の主─優。



気だるげに長い脚を組み直し、その色素の薄い髪を風に揺らしていた。




「はぁ?!やだ!」

「そのやだを却下」




即答した冴を切り捨て、優はこちらに歩いてくる。



一瞬私に笑いかけたあと、品定めでもするかのように鳴海くんを流し見て




「現時点で仲間は3人集まってる。残すはあと一人。鳴海なら脳筋バカの冴より何倍も使えるでしょ?」


「はぁぁぁ?!3人で十分だ!おまえほんっとムカつく!!」


「無い語彙力でのお返事ごくろーさま。けど、昨日、仲間を"4人は欲しい!"って声高らかに言ってたのは誰だっけ?」




その返しに、冴は黙り込む。



そう、まさしく昨日、冴が発した言葉だったから。




「てことで、よろしくね、鳴海」




女子ならイチコロであろう美形スマイルをわざとらしく放つと、都の背中に隠れていた私を当然のようにさらって席に戻った。



そんな優の隣の椅子にちょこんと座らされる私。
机の下に潜ませた手と手はしっかりと握られている。



マイペースすぎて反応の仕方がわからない。



私がなにか言えばまた冴が騒ぎ出しそうなので黙っておくとこにして、あらためて教室内を見渡した。



怪訝なまなざしで男子たちを眺めている叶恵と望結。


状況がまだよく飲み込めていない様子の鳴海くん。


幼なじみ3人と、私。



優は協力者が3人集まっていると言っていたけど、あとひとり足りないことに気づく。



そのとき、後方の扉が開かれた。