「謝らなくていいよ!本当に髪切りたいと思ってたしさ!それに、おばさんとも久しぶりにゆっくり話せて楽しかったよ。おまけにみんなの役にも立てた。むしろ感謝だよ!」
罪悪感を感じてほしくなくて必死にまくしたてた。
謝る必要なんかこれっぽっちもない。
すると、そんな私を見て、都はふっと笑った。
「そっか…。紅羽は本当にやさしいね。ありがとう……大好き」
都は噛みしめるように言うと、流れるような手つきで私の髪を一房すくいあげる。
そして、髪の一本も逃がさないほど丁寧なキスをおとした。
「髪…すごく似合ってる」
いとおしげな声。
またひとつ、キス。
まぶたを下ろす都の長いまつ毛がかすかに揺れている、
「綺麗だよ…紅羽」
ゆっくり目を開いてはとろけるような笑みを注がれて
その姿はまるで王子様のよう。
くちづけられたのは髪なのに、体ばかりか火照り、心臓のあたりが疼いてやまない。



