ふと、目が合ったのは優。



「なーに、不安?」


「え…」



見透かされてドキリとする。



「だいじょーぶ。…とは言いきれないけど、祈るだけ祈っておこーよ。おれたちにはまだやることがあるんだから」



大きな手に頭をやさしく撫でられる。



どこまでも飄々とした変わりない優の振る舞いに、鼻の奥がツンとする。



唇を噛みながらうなずくと、隣から都が手を握ってくれる。



「そうだね。祈りつつ、村の人たちに唐獅子様のことを伝えに行かないと。信じてもらえなくても、知ってもらうことが大事だから」



気を遣うような、安心させるような。
頼もしい笑みを放つ都。



「よし、そうとなれば、オレさっそくチャリで走ってくるわ!ひとりくらい信じてくれんだろ。紅羽!泣くなよ!」



冴は私の肩を叩いて駆けていった。