翌日



ふたたび集合した屋上で、都が報告をくれた。



浮かない表情になんとなく結果が察せてしまう。



「ごめん。父さんにも母さんにも相談してはみたんだけど、まったく取り合ってもらえなかった」



都いわく、唐獅子様の存在についてどんなに真剣に話しても「ありえない」と一蹴されてしまったらしい。



「んだよそれ。実の息子の言葉が信じられねーってか?」



まっさきに憤慨したのは冴だった。
一度疑われる立場になったことがあるからか、この場の誰よりも険しい表情を浮かべている。



都も悔しそうに唇を噛んでいた。



「じゃあどーする?やっぱり手分けして村の連中に知らせる?」



優の言葉にうなずく人はいなかった。
かといって別案を出す人もいない。



私たちはたかだか高校生。
この村に強い影響力を持つ人物とのパイプなんてあるわけない。



それに、あったところで都の両親のように相手にされないかもしれない。



私たちだって最初は冴の話をろくに信じようとしなかった。



相手が現実をそこそこ知った大人となればなおさら無理だろう。



人は実際に体験したものでなければ心からそれを信じることができない生き物なんだ。