翌日 昼休み、屋上。 冴と都に昨晩のことを話せば、ふたりとも目を丸くして驚いた。 「だ、だだだ、大丈夫だったのかよ?!」 冴は食べていたパンを放り投げ、私の肩を勢いよく掴んだ。 私を守ることに誰より強い意志を見せていた冴だ。 その相手が唐獅子様に遭遇しただなんていうのだから、平静ではいられないだろう。 「だ、大丈夫。優が助けてくれたから」 あまりの迫力に気圧されながらも答えれば、 冴は「そっか…」と安堵の息をこぼした。