「七月ちゃん、星って面倒でしょ?コイツいつもは素っ気ないけど独占欲とかヤバいの、俺知ってるんだよね。七月ちゃんのことになると人が変わるっていうか……その変わりようが凄まじいのなんの……。」

 さっきから私の目の前で話しているのはついさっき会った星の妖精こと流星さん。

 もういちいち妖精であることにツッコむ気にはなれなくてサラッと流すことに決めた。

 だけど……この状況はそう簡単には流せない。

 家に戻ってきて早々、当たり前のように私の部屋に入ろうとした流星さんを一生懸命止めたのに……。

『別に変なことしないから大丈夫。』

 と言ってあっさり入られてしまった。

 ぐぬぅ……女子の尊厳が……。

 そう思ったけど妖精たちにはそんな言い分は通用なんかしないと思ってしまった。

 だって何回もしつこく止めたのに強行突破してくるんだもん。流石に諦めるでしょ。

 それでもってこの状況に驚きを隠せていない。

 カーペットの上に座っているんだけども、私の目の前に何かを語っている流星さんに私のことを後ろから抱きしめて離れようとしない星君。