空から降ってきた星君

「ううん、他の妖精もいるけど人間界に来たのは僕が初めてだよ。」

 へぇ、やっぱりね。うんうん……って!

「星君が初めてってどういうこと?」

 なんか嫌な予感がするのは私だけなのでしょうか?

 その嫌な予感が当たらないことを願いながら聞くと、予想の斜め上の回答が返ってきた。

「七月、いっつも七夕お願い事同じのばっかりだから、僕が一緒に探してあげようと思ってきたんだよ。神様には最初は反対されたけど、あの手この手を使ったら意外とあっさり許可が下りて良かったよ。」

 ……あの手この手の部分は聞かないでおこう。なんだか怖い。

 深いため息が出ると同時にまた疑問が増える。

「また質問で悪いんだけど、どうして星君は私にそんな構うの?」

 私、星の妖精に構われるようなことなんて何にもしてないのに。

 星君はきょとんとした顔になってから、「そうだねー……。」と言って口を開いた。

「僕が七月のことが好きだからだよ。好きな子の力になれるなら嬉しいって思うものだよ?」

 さっきも似たようなことを聞いた気がするんだけど……本当、意味が分からない。