はぁ~、癒される~。

 一人で幸せ気分に浸っている中で、ふと思うことがあった。

 星君、なんであんなに私に優しくしてくれるんだろう。

 これは出会った当初からずっと思っていたこと。

 星君と私は初対面のはずなのに異常なほど私に優しくしてくれる。

 凛眞曰く”溺愛”らしいけど、愛と言われれば自分ではよく分からない。

 星君の正体も結局はっきりとはしていないし、本当謎が多い。

「はぁ~。」

 ベランダで空を見上げている星君にちらっと視線を移す。

 その整った容姿からか立ち姿が様になっていた。

 それに、少しだけまだドキドキが止まない。

 昨日までなんとも思わなかったのに、どんな心境の変化なのだろう。

 鈍い私にはそんなこと気づくはずもなく、星君が抱えている気持ちに気付くこともなかった。