どうして……助けてくれるの?

 いろんな疑問が渦巻く中、星君は当たり前だというように口にした。

「そんなの、七月が好きだからに決まってるよ。」

 ……また、だ。

 その一言だけだったのに、ひどく安心している自分がいる。

 それにさっきから心臓がバクバク鳴っていてうるさい。

 さっきの言葉で顔に熱が集まり、ぷしゅーっと音を立てるようだった。

「ま、またそんなこと言って……!」

 恥ずかしさを隠すように反論するも震えてしまって説得力なんて微塵もない。

「七月、もしかして照れてるの~?」

「な、何言って!?」

 私は星君の言っていることを信じたくなくてぺしっと叩く。

 だけどそれだけで収まるはずはなく、しばらく熱いままだった。



 家に帰ってきてあのぬいぐるみを開ける。

 袋の中には熊と猫のぬいぐるみがちょこんと座っているように置いてあって余計に可愛く見える。

 中からぬいぐるみを出してベッドのそばに置く。

 か、可愛い……。

 私はせっかく置いたのにも関わらず、また手に取ってぬいぐるみをぎゅうっと抱きしめた。