いつの間に……と思いながらも言われたベッドの上を見る。

 ……はい?

 私はベッドの上に置いてある服に言葉を失った。



「七月ー、着替えたー?」

「あ、まぁ一応……ってほんとにこれじゃなきゃ――」

「七月、やっぱり可愛い!」

 私の言葉を無視し、そんな言葉を飛ばしてくる星君。

 いや、可愛くないしできればこんな服着たくなかったんだけど。

 はぁ、とため息を零し今の私の格好をもう一度鏡で確認する。

 爽やかな水色のワンピースに白のカーディガンを合わせた女子力抜群な格好。

 もちろん、自分で選んだわけではなく勝手に選ばれていた。

 それにこの服、あんまり来たくなかったんだけどな……。

 だけど着なきゃ後が怖いし、星君何してくるか分かんないし。

 私はそんな気持ちでため息を吐いた。

「もう~、ため息ついたらダメだよー?」

「……誰のせいでこうなってると思ってるの。」

 星君には聞こえない小さな声量で呟く。

 星君、本当訳わかんない。

「よし、じゃ行こ~!」