「……はい？」

　私は星君の言葉に一瞬反応が遅れた。

　いや、正確には理解が追い付かなかっただけだと思う。

「だから、デートしようって言ったの！」

　だって、星君が突然そんなことを言い出したから。



　その言葉を言われたのは私が学校から帰ってきてちょっとした時だった。

　「今日帰ってくるの早いね。」と星君に言われ、「水曜だから。」と答えたら何故かデートに誘われてしまった。

「意味が分からないんだけど。」

　思っていることをそのまま口に出すと、星君はむくーっと膨れた。

「デートしたいからデートするの！それに、七月にも良いかもよ？」

「……何が良いの？」

　私にもメリットがあるの？

　訳が分からずそう聞くと、星君は満面の笑みを浮かべた。

「外に出かけたら願い事が見つかるかもしれないんだよ！七月はインドアだから興味ないかもしれないけど、絶対出かけたほうが良いよ！」

　……ド正論だ。

　私がインドア派なのを知っていることに関してはもう驚かない。

　それに、星君が言っていることは間違いじゃないし言葉に詰まった。