空から降ってきた星君

「七月、頑張れ!」

 あぁもう、凛眞嫌い。

 ……この日、私は凛眞が腹黒いことを知った。

「ふふっ、七月今日は逃げないでいてくれた。」

「ほ、星君……。」

 凛眞を嫌いになった直後、私に聞こえたのはご機嫌そうな声。

「さ、七月帰ろ?」

 そう言われ、がっちりと手を掴まれては逃げることなんてできるはずがない。

 星君も年下と言えど男の子。力は相当強いわけで振り切れなかった。

 そのまま手を引かれ校門から出る。

「あの二人、どういう関係なんだろ。」

「瀬川先輩とお似合いで羨ましー!」

「あたしのほうが可愛いのに……。」

 などの当たり前だけど、いろいろな声が聞こえる。

 流石に、恥ずかしいんだけど。

 それに……。

「星君……そろそろ手を離してくれない?」

 さっき繋いだ手は離されることもなく、更に力が強くなっている気がする。

 まるで、離さないと言わんばかりに。

 控えめにそう聞いてみると星君は立ち止まって振り返った。

「もしかして七月……。」

 そう呟いてから、謎の微笑みを浮かべる星君。