七月ちゃんがお友達を連れてきたらしいからなんとなく連れ出してみちゃったけど……。

「で、私に何の用ですか?」

 明らかに嫌われてる……。

 何でこんなに敵対心むき出しなんだろう、と考えていたらこんな言葉が聞こえてきた。

「あなたみたいな七月好きな奴といたくないんですけど。」

 ……あ、なんとなく分かっちゃったかも。

 俺はそう察してカマをかけてみることにした。

「今頃あの二人何してるんだろうなー?もしかしてイチャイチャしてるんじゃないのかなー?」

 そう言ってみると、目の前の子はあからさまに目の色を変えた。

 無言で七月ちゃんの部屋に向かおうとする彼女を何とか抑える。

「あー、ストップストップ!さっきの嘘だから!冗談だから!」

 まさか動くなんて思ってなかった、油断してたかも……。

 必死に止めてみるけど、彼女は全く動じない。

「あなたはそう思うかもしれないけど、何が起こってるのか分からないのよ?ならこの目で確認したほうが早いんじゃない?」

 うっ、それはごもっともで……。