空から降ってきた星君

「別にこのくらいは良いでしょ。それに七月は鈍感だからこうでもしないと気付いてくれないんだから。」

「……いいから離れなさい。」

 ついには口論まで始めてしまって板挟み状態再来してしまった。

 もうこれ、収拾つかない……。

 誰か助けて……という心の叫びも誰にも届くことはなかった。



「なんかすっごい疲れた……。」

 いつもの学校生活のはずなのに今日はその何倍も疲れた気がする。

 ベッドにダイブしてぬいぐるみたちに癒してもらう。

 はぁー、ぬいぐるみはオアシスだぁ……。

 子供のようなことを思いながらぬいぐるみを抱きかかえる。

 星君は着替え中だからこの部屋にはまだ来ていない。

 それだけのはずなのに、妙に寂しくて仕方がなかった。

 どれだけ星君のこと想ってるの、私……。

 そんな自分に呆れながらふと考える。

 そう言えば昨日、なんで私あの公園を懐かしいって思ったんだろう。

 昔から行ってた場所ってこと以外にも何か理由があるような……。

 うーんと考え込んでいると、突然何かが頭に浮かんできた。