空から降ってきた星君

 辺りをきょろきょろと確認していると、凛眞から催促の声が聞こえてきた。

「七月、早くさっきのこと説明してもらいましょうか。」

「うっ、はい……。」

 悪魔凛眞に圧をかけられ、私はゆっくり昨日のことを洗いざらい話した。



「へぇ、やっとくっついたのね。」

「……っ。」

 人に話すのも度胸がいるけど、人からそう言われるのもそれ相応の覚悟がいる。

 改めてそのことに気付かされたみたいな気分になって、顔を手で隠した。

「というか、やっぱりファンタジーね。妖精から人間になるなんてミラクルじゃないの?」

 た、確かにそれはそうだけど……今更もう驚くことなんてない。

 凛眞も会ってるからそのことには何も言うことがないようだった。

「ま、良かったんじゃない?それが七月にとっての幸せなら私も応援するわ。」

「……凛眞~。」

 そう言って恥ずかしそうに視線を下げる凛眞。

 いつもは悪魔なのにこういう時だけ良い顔するのちょっとだけイラっとするけど、そう言われて嬉しくないはずがない。