空から降ってきた星君

 え、何で今目が合ったの?偶然は考えにくいし……。

 星君と目が合っただけであたふたしている私を見て、星君がクスっと笑っていたことを私は知らない。



「じゃ、僕職員室に向かわなくちゃいけないからあっち行くね。」

「う、うん。」

 学校について星君は足早に職員室へと向かう。

 その背中を見て、また寂しい気持ちがこみ上げてきた。

 はぁ……これ、大分星君に惚れ込んでるよね。

 嫌と言うほど寂しいと思ってるからもう分かってしまった。

 それに、ちょっとだけ嫉妬もある。

 星君はかっこ可愛い系のイケメンだから女子の視線をこれでもかと言うほど集める。

 それが何だか嫌でモヤモヤと心が渦巻く。

 そんな気持ちのまま教室に着くと、凛眞が飛びついてきた。

「七月!さっきのどういうこと!?」

「あ、えーっと……。」

 そう言えば凛眞に何も言ってなかったな……。

 だけどここで話すのは恥ずかしいから私は凛眞の手を引っ張って廊下に出た。

 ……ここなら人通りも少ないし、大丈夫かな。