空から降ってきた星君

 よく分からない言葉と共に、流星は天界へと帰っていった。

 はぁ……とりあえずうるさい奴がいなくなって良かった。

 ベランダのドアを開け、ベッドに近づく。

 規則正しい寝息を立てて幸せそうな顔で寝ている七月に自然と頬が緩む。

 まだ正直、信じられていない。

 僕が人間になったのもそうだけど、七月と恋人同士になれたことが。

 それは僕がずっとずっと望んていたことでもあるかもしれない。

 だけど、それを考えないことにしても僕は今、幸せだと断言できる。

 六年前のこと、七月に無理に思い出してほしいわけじゃない。

 出来たら思い出してほしいけど、七月のことが一番大事。

 僕は六年前からずっと片思いしていた彼女と心が通じた。

 それだけで僕にとっては幸せなことだった。

 でもきっと、これからそれだけじゃ我慢できなくなると思う。

 嫉妬とかもたくさんするだろうし、もしかしたら七月に嫌な思いをさせちゃうかもしれない。

 だけど絶対、これだけは約束できるよ。

 ――七月を生涯、守り愛し続けること。