空から降ってきた星君

 ていうか、星君の言動が心臓に悪すぎる……。

 私はドキドキとうるさい心臓を落ち着かせながら、星君に手を引かれるまま歩いた。

「七月、行くよ?」

「わ、分かってる……!」

 様子がおかしい私を不審に思ったのか、星君が立ち止まって確認するように聞いてきた。

 私がこんなことになってるのは星君のせいなのに……!なんて言えるはずがなく、その代わりに大きな声で返事をした。

 星君は不思議な顔をしながらも、また足を動かしだす。

 人が多いから幾分かは恥ずかしくないけど、やっぱり体温のせいで恥ずかしく感じてしまう。

 手を繋がれることなんて前にもあった。こんな展開は初めてじゃない。

 だけど今は心境が全然違うから、感じ方も変わってしまった。

 手を繋いでいる嬉しさと恥ずかしさが混ざり合って複雑な感情が生み出される。

 ……気持ちを素直に、って無理だよ。

 流星さんのアドバイスを無下するわけじゃない。でもそんな度胸なんて私にはない。

 どうすれば、良いんだろう……。

 何も願い事を言わなかったら星君は戻っていってしまう。