空から降ってきた星君

「私は学校行くけど、星君はどうするの?空に戻るの?」

 戻ってくれたらいいなぁ……って思ったけど、そんな淡い期待はすぐに壊された。

「ううん。七月が帰ってくるまで人間界を見てみようかなって思ってる。」

 やっぱり、そう簡単には帰ってくれないよねー。

 そこでふと、私は気づいた。

「星君って妖精だって言ってたよね?人に見えてるの?」

 妖精なのも疑わしいけど、妖精って見えるものなの?

 星君は「うん。見えるよ、人間界にいる時はね。」と言って大きく頷いた。

 見えてるんだ……なんだか意外。

 そう言うファンタジー的なものは見えないのが普通と思っていたけど、案外違ってたりするのかも。

 私は知らなかったことを知れて、なんだか嬉しくなった。

 もし何かあれば、また星君に聞いてみようかな。

 そう思い、腕時計に目をやるともう家を出る時間を指していた。

「じゃあ星君、変なことはしないようにね!」

 私は星君に忠告をしっかりしてから家を出た。



 学校に着いて早々、友達の蒼崎凛眞(そうざきりま)に挨拶される。