直後、私達の話題の内容はまたお土産の話に戻った。
優柔不断な私の為に幼馴染みがアドバイスをしてくれて、有難く受け取る事にする。
「じゃあこれと、…私、あっちのハンカチ売り場も行ってくるね」
クッキーの入った箱を1つ手に取って店内を見渡した私は、斜め前のハンカチ売り場に目を付けて歩き出す。
「はーい、後でうちも行くかも!」
背後から、まるで家族のような優しさを含んだ幼馴染みの声が聞こえていた。
(これ素敵…お母さんに買おうかな)
早速ハンカチ売り場に移動した私は、母親が職場やお出かけの時に持っていくのにぴったりなサイズのハンカチに目を奪われていた。
これをあげれば、喜んでくれる事間違いなしだ。
「見てエナ、これ可愛くない?」
長時間かけ、富士山の柄のハンカチを狙いに定めた私はそれを手に取り、達成感に満ち溢れながら隣に居るはずの彼女の方を向いて話し掛けた。
けれど、
「えっ、何ですか?」
そこに居たのは、見知らぬ学生だった。
(えっ?)
誰だろうこの人、少なくとも私の知っている人ではない事が直感で分かる。
栗色の髪をお団子に結っている彼女は、いきなり話し掛けた私に警戒心を剥き出しにしていて。
肌色の卵型が私の方を向いたのを見た瞬間、自分の中でぞわりとした気味の悪い感覚が首をもたげるのを感じた。
彼女の眉間に皺が寄っていて、それを見てしまった私が抱く感情は、恐怖。
優柔不断な私の為に幼馴染みがアドバイスをしてくれて、有難く受け取る事にする。
「じゃあこれと、…私、あっちのハンカチ売り場も行ってくるね」
クッキーの入った箱を1つ手に取って店内を見渡した私は、斜め前のハンカチ売り場に目を付けて歩き出す。
「はーい、後でうちも行くかも!」
背後から、まるで家族のような優しさを含んだ幼馴染みの声が聞こえていた。
(これ素敵…お母さんに買おうかな)
早速ハンカチ売り場に移動した私は、母親が職場やお出かけの時に持っていくのにぴったりなサイズのハンカチに目を奪われていた。
これをあげれば、喜んでくれる事間違いなしだ。
「見てエナ、これ可愛くない?」
長時間かけ、富士山の柄のハンカチを狙いに定めた私はそれを手に取り、達成感に満ち溢れながら隣に居るはずの彼女の方を向いて話し掛けた。
けれど、
「えっ、何ですか?」
そこに居たのは、見知らぬ学生だった。
(えっ?)
誰だろうこの人、少なくとも私の知っている人ではない事が直感で分かる。
栗色の髪をお団子に結っている彼女は、いきなり話し掛けた私に警戒心を剥き出しにしていて。
肌色の卵型が私の方を向いたのを見た瞬間、自分の中でぞわりとした気味の悪い感覚が首をもたげるのを感じた。
彼女の眉間に皺が寄っていて、それを見てしまった私が抱く感情は、恐怖。



