「此処座って」
私がその人…滝口君に連れて行かれた先は、境内の裏だった。
言われるがままに指定された場所に腰を下ろした私は、ごめん、と言いかけてしゃくり上げる。
「いい、何も言うな」
お前の事追っ掛けてきて良かった、と、私の隣に座った滝口君が小さく息を吐いたのが聞こえた。
「…何があったか分かんないけど、好きなだけ泣け。お前が落ち着くまで此処に居るから」
さっき、あんなに酷い態度を取ってしまったのに。
滝口君の声はいつもより増して優しくて、こんな私を包み込んでくれる強さを持っていて、
「…っ、……!」
何も出来ない私は、再び手で顔を覆って嗚咽を漏らした。
「ほら、お茶」
あれから、どれくらいの時間が経ったのか。
ようやく泣き止んできた私は、いつの間にか滝口君が買ってきたペットボトルを震える手で受け取った。
酷く泣いたせいでしゃっくりが止まらないし、多分顔も真っ赤に変わってしまっただろう。
「それ飲みな。冷たくて気持ち良いから」
言われた通りにお茶を口に含むと、ひんやりとしていて火照った身体に心地良い。
「…ごめん」
涙混じりの声で謝ると、そこはありがとうだろ、と真剣な声で切られた。
この感じだと滝口君は、本気で私の事を心配してくれているんだと思う。
私がその人…滝口君に連れて行かれた先は、境内の裏だった。
言われるがままに指定された場所に腰を下ろした私は、ごめん、と言いかけてしゃくり上げる。
「いい、何も言うな」
お前の事追っ掛けてきて良かった、と、私の隣に座った滝口君が小さく息を吐いたのが聞こえた。
「…何があったか分かんないけど、好きなだけ泣け。お前が落ち着くまで此処に居るから」
さっき、あんなに酷い態度を取ってしまったのに。
滝口君の声はいつもより増して優しくて、こんな私を包み込んでくれる強さを持っていて、
「…っ、……!」
何も出来ない私は、再び手で顔を覆って嗚咽を漏らした。
「ほら、お茶」
あれから、どれくらいの時間が経ったのか。
ようやく泣き止んできた私は、いつの間にか滝口君が買ってきたペットボトルを震える手で受け取った。
酷く泣いたせいでしゃっくりが止まらないし、多分顔も真っ赤に変わってしまっただろう。
「それ飲みな。冷たくて気持ち良いから」
言われた通りにお茶を口に含むと、ひんやりとしていて火照った身体に心地良い。
「…ごめん」
涙混じりの声で謝ると、そこはありがとうだろ、と真剣な声で切られた。
この感じだと滝口君は、本気で私の事を心配してくれているんだと思う。



