もちろん、どんな顔をしているかなんて1ミリも分かるはずがなくて、
「私は窓側の前の席。隣は田中君だったけど、皆とは完全に離れちゃった」
と、笑ってみせた。
夏祭りの件があったから、どんな風に応えようか身構えていた部分もあったけれど、
「うーわ、ほぼ対角線上じゃん。しかも前の席とかお疲れ」
彼は至って普通にからかってきたから、
「何それ酷い!私だって望んでなかったもん!」
私も、今まで通りに対応する事が出来たんだ。
エナは私が滝口君を好きだと分かっているから、2人きりになった時に席順の理不尽さについて私以上に悔しがってくれた。
隣の席が何度か話した事のある田中君だった事が唯一の救いだったけれど、
どうして、よりによって滝口君と福田さんの席があんなにも近いんだ。
エナが、自分が滝口君と話し続ければ福田さんがアピールする暇が無くなると言っていたけれど、
福田さんがそんな事で簡単に身を引く様な人間では無い事くらい、私も彼女も分かっている。
「最悪…」
私は夏祭りに滝口君の身に起こった件についても寄り添えない上、学校でもこんな仕打ちを受けなければいけないのか。
私はどうせ告白なんて出来ないから、滝口君と福田さんが万が一付き合うなんて事になっても仕方ないと腹を括っていた部分もあったけれど、
でも今はもう、私の心がそれを受け付けない。
「私は窓側の前の席。隣は田中君だったけど、皆とは完全に離れちゃった」
と、笑ってみせた。
夏祭りの件があったから、どんな風に応えようか身構えていた部分もあったけれど、
「うーわ、ほぼ対角線上じゃん。しかも前の席とかお疲れ」
彼は至って普通にからかってきたから、
「何それ酷い!私だって望んでなかったもん!」
私も、今まで通りに対応する事が出来たんだ。
エナは私が滝口君を好きだと分かっているから、2人きりになった時に席順の理不尽さについて私以上に悔しがってくれた。
隣の席が何度か話した事のある田中君だった事が唯一の救いだったけれど、
どうして、よりによって滝口君と福田さんの席があんなにも近いんだ。
エナが、自分が滝口君と話し続ければ福田さんがアピールする暇が無くなると言っていたけれど、
福田さんがそんな事で簡単に身を引く様な人間では無い事くらい、私も彼女も分かっている。
「最悪…」
私は夏祭りに滝口君の身に起こった件についても寄り添えない上、学校でもこんな仕打ちを受けなければいけないのか。
私はどうせ告白なんて出来ないから、滝口君と福田さんが万が一付き合うなんて事になっても仕方ないと腹を括っていた部分もあったけれど、
でも今はもう、私の心がそれを受け付けない。



