いつもなら誰だか分からなくてエナに助けを求めるところだけれど、先程の言動から彼の正体は分かっている。
「おはよう空良(そら)君。同じクラスだね!」
にっこりと笑いながら挨拶をすれば、
「ねー!」
彼は、私に向かってにかっと歯を見せてくれた。
私が彼の事を知っている理由はただ1つ。
何を隠そう、空良君…鷹司 空良(たかつかさ そら)君は、エナの事を溺愛している彼氏だから。
天真爛漫で底抜けの明るさを持ち、俗にいう容姿端麗で人気者の彼はエナともすぐに意気投合し、去年の冬に交際をスタートさせた。
そして、空良君の家は代々花火職人をしていて、彼はその事についてよく口にしているんだ。
「あ、そういえば」
そうして暫く恋人と話していた彼は、何かを思い出したかのようにポンと手を打ち。
「そういえば、沙羅ちゃんの隣の席の奴俺の友達だからさ、良ければ仲良くしてやってくれる?」
ふと思い出したかのように、自分の横に立つ男子の方へ身体を向けた。
それにならって、私も自分の隣を見る。
空良君の言葉を受け、私の隣の席に黙ってリュックを置いた話題の主は、
「ああ…」
と、さもやる気のなさそうな声を出して私達の方を向いた。
「あっ」
隣でエナが口に手を添えたのが視界の隅に入ったけれど、一体何に驚いているんだろう。
「おはよう空良(そら)君。同じクラスだね!」
にっこりと笑いながら挨拶をすれば、
「ねー!」
彼は、私に向かってにかっと歯を見せてくれた。
私が彼の事を知っている理由はただ1つ。
何を隠そう、空良君…鷹司 空良(たかつかさ そら)君は、エナの事を溺愛している彼氏だから。
天真爛漫で底抜けの明るさを持ち、俗にいう容姿端麗で人気者の彼はエナともすぐに意気投合し、去年の冬に交際をスタートさせた。
そして、空良君の家は代々花火職人をしていて、彼はその事についてよく口にしているんだ。
「あ、そういえば」
そうして暫く恋人と話していた彼は、何かを思い出したかのようにポンと手を打ち。
「そういえば、沙羅ちゃんの隣の席の奴俺の友達だからさ、良ければ仲良くしてやってくれる?」
ふと思い出したかのように、自分の横に立つ男子の方へ身体を向けた。
それにならって、私も自分の隣を見る。
空良君の言葉を受け、私の隣の席に黙ってリュックを置いた話題の主は、
「ああ…」
と、さもやる気のなさそうな声を出して私達の方を向いた。
「あっ」
隣でエナが口に手を添えたのが視界の隅に入ったけれど、一体何に驚いているんだろう。



