◇
──ミーンミンミンミンミンミーン……。
「んー……?」
夏を感じさせる鳴き声で目が覚めた。
……ここ、どこ?
視線の先には、鉢に入った花と盆栽……ではなく、真っ白な天井。
あれ? 私、さっきまで凪くんの家にいて、一緒に山道を歩いたはず……。
……まさか、夢を見てたの?
「一花……?」
ぼんやりした頭を急いで起動させていると、左隣から名前を呼ばれた。目だけを動かして声の正体を探る。
「おとう、さん……?」
今月で2回目の、充血した真っ赤な瞳。
顔中涙と鼻水だらけでいっぱいになった父が、点滴に繋がれた私の手を握りしめていた。
「あぁ良かった……っ、本当に良かったっ、一花ぁぁぁ……」
返事をしたら、手を強く握られて、しゃくり上げるように泣き始めた。
目を凝らすと、額がほんのり赤くなっている。
「ごめんなっ、一花の気持ち、全然考えないで……っ、毎日頑張ってるのに、労いもせず、酷いことを……っ」
「ううん、私こそ。逆ギレして、生意気な口利いてっ、ボール投げて……っ、ごめんなさい……っ」
──ミーンミンミンミンミンミーン……。
「んー……?」
夏を感じさせる鳴き声で目が覚めた。
……ここ、どこ?
視線の先には、鉢に入った花と盆栽……ではなく、真っ白な天井。
あれ? 私、さっきまで凪くんの家にいて、一緒に山道を歩いたはず……。
……まさか、夢を見てたの?
「一花……?」
ぼんやりした頭を急いで起動させていると、左隣から名前を呼ばれた。目だけを動かして声の正体を探る。
「おとう、さん……?」
今月で2回目の、充血した真っ赤な瞳。
顔中涙と鼻水だらけでいっぱいになった父が、点滴に繋がれた私の手を握りしめていた。
「あぁ良かった……っ、本当に良かったっ、一花ぁぁぁ……」
返事をしたら、手を強く握られて、しゃくり上げるように泣き始めた。
目を凝らすと、額がほんのり赤くなっている。
「ごめんなっ、一花の気持ち、全然考えないで……っ、毎日頑張ってるのに、労いもせず、酷いことを……っ」
「ううん、私こそ。逆ギレして、生意気な口利いてっ、ボール投げて……っ、ごめんなさい……っ」



