砂浜に描いたうたかたの夢

伯母の返答を聞き、再度智とアイコンタクト。

2人で冷蔵庫の前に移動し、智が焼酎を取る隙に、1番上の棚に置いてある白い袋を取った。

よし、まずは第1段階クリア!



「あのっ、洗い物なら、私達がやりましょうか?」



第2段階に進むため、流し台で食器を洗う祖母と伯母に声をかけた。



「あら、優しいねぇ。でも大丈夫よ」

「ええ。もうすぐ終わるし。ほら智、早く持ってってあげて」



しかし、やんわりと断られてしまった。
ううっ、どうしよう。これじゃ準備ができない……。



「なんだよ2人して。あのなぁ、俺らは叔父さんの相手をするのが大変だからこっちに来たんだよ」



すると、見かねた智が助け舟を出してくれた。



「持っていったらお酌を頼まれて、そしたらさらに酔いが回って、間違えてお酒勧めてきたらどうするの? 叔父さん、罪に問われちゃうよ?」



重い言葉を使って脅すように説得する智。

酔っ払っているとはいえ、さすがにお酒は勧めないと思うけど……。



「おーい! まだかーい!」