『そういえば杏(あんず)、日比人また告白されてたよ』
『だから花は一人で帰ってきたんだ?我が弟は今日もモテモテね。
会う度聞いてるけどさ、花は気になってる人いないの?』
『いないなー。…あ、でもね!あの過疎化した公園の花わかる?あの蜜柑色の花束でプロポーズしてほしいってこの前思った!』
『色々飛ばしすぎじゃないの…』
日比人の姉、杏との会話はこの花のことを言っていた。
も、もしかして、あの日聞いてた…?
じゃあこれ…プロポー…
「普通に、花に似合うからあげたくなった」
わかりやすく動揺して瞬きを三回した後。プロポーズだなんて勘違いして勝手に顔を赤く染めた。
一気に脱力した私は、またそのピアスを見つめる。
私に似合うから…
「…すごく嬉しい」
これ、嬉しいでおさまる?多分嬉しいよりももっと上で、おっきくて。すごく、じゃ足りない。
―――愛おしい、だ。



