ひとつの串に三つ刺さったお団子。食べずらい一番最後の三つめをあげたわけでもなかったはず。
あの歪んだ顔は今でも思い出せる。
こんなに優しい幼馴染が隣にいるなんて、私は前世で世界でも救ったのか。
スーパーマン姿の私を想像していると、「はあ」と前からこちらへ溜息を運んでくる。
「あの日は……あーんてするからだろ、花が」
「あー、ん?」
「自分で持ったら、食べられた」
日比人の口から出るあーんの響きが可愛いことはさておき、じゃあ日比人は嫌なわけじゃなかった?
嫌だったのは、私の手から食べさせようとしたから。ううん、嫌だったっていうか…
「は、え…っ」
「今頃気づくとか、馬鹿なんじゃない」
照れてた、っていうべきかも。
顔の赤い私を店員さんが夏に当てられていると勘違いしてお冷を追加してくれた。
美味い、と口に出して言ってくれるのは私に来てよかったと伝えるためなんだろう。



