幼馴染くんの好きな人は私でした。




「寝ないの?」



「…ひびが先に横になってほしい」




先に寝ちゃったら、どんな顔で日比人を待てばいいのかわからない。




日比人が寝てすぐに後ろ向きで寝る。うん、それだ。




遠慮してか、私の寝相が悪いことを知っているからか、半分以上の場所を残して横になる。




シーツの擦れる音がやけに響いて、すぐに寝るなんて考えていたはずなのに、それはすっかり抜け落ちてしまった。




…で、出遅れた!




「ほら、きて」




仰向けに私を見上げる日比人は暗いせいで表情がよく見えない。




私だけ、こんなに心臓ばくばくなの?うっかり死んじゃったりしない?




毎晩寝る時を必死に思い出して、自然に横になろうとする。




日比人に背中を向けて体を倒した、けれど。




「わあっ!?」




後ろから回る腕は私を抱きしめる。体全部、日比人の中にいるみたいに思えて私の心拍は異常値に達する。




一秒おきに静かな部屋に響いていた時計の音は、バクバクな心臓の音のせいで全く聞こえない。