夏木君も陽葵も、コミュニケーション能力の高さが尋常じゃない。
……ちょっと怖いくらい、ははは。
それでも100%私のためにやったことだから、陽葵に甘えて家に帰ることにした。
こんなにも帰り道が無言だったのは初めてで、こんなにも日比人が幼馴染に見えないのは初めてだった。
早く、早く、お家についてほしい。
―――ガチャ
「あ、今日和保(わほ)さん帰ってこないって」
「………え?」
和保さん、と呼ぶのは私の母の名前。
家の鍵を置いてから数秒、思い出したかのように言った日比人の言葉に全く覚えがない。
頭の中の隅から隅まで探したって、でてこなかった。
ということは…?
「伝言頼まれたんだった。仕事の関係で俺の母親と会って、話すことたくさんだからそっちに泊まることにしたって」
今からずっと二人きり?



