幼馴染くんの好きな人は私でした。




そのまま顔を右側に向けると、一日中家にいると言っていたはずの日比人がいつも通りの無表情で立っていた。



「…ひびと?」










「―――ん?幼馴染くんじゃん!初めまして、花の友人の陽葵です」



「…どうも」




ひまが帰ってくるまでどれくらい見つめ合っていたんだろう。




そこまで時間は経っていないはずなのに、眠って起きるくらい長く感じたのは、さっき初めて日比人のことを声に出して相談したから?




まだてっぺんの苺を取られていない時陽葵が、「これだけ幼馴染くんのこと話してたら嫌でも意識しちゃうんじゃないの」だとか、からかうように言っていた。




恥ずかしい、顔を覆ってしまいたい。今まで日比人の前でできていたことがなにもできなさそう。




これが、意識してるっていうこと…?




「あ、え、えと、どうしたの日比人?」



「ただの偶然。夏木(なつき)に呼ばれたから来ただけ。花、鍵忘れてない?」



動揺で日比人の顔を見られない。奥の席に目を移すと、よく日比人と一緒にいる夏木君がこっちに向かって手を振っている。