いつも誰と飲みに行くって言ってたっけ?
親友?
それって女だよな?

これはダメだ。他の男とは飲ませられない。大勢でもダメだ。

そして妙に馴れ馴れしい。
いや、俺はいいんだ。
……ボディタッチとかな…

うちはダイニングテーブルがなく、キッチンカウンターの対面に1段下がったところをテーブル代わりにしている。

だから、今現在、並び席なのだ。
……ボディタッチが出来るくらいに。

もう既に、俺の呼び方は
『公親くん』
になっている。

もちろん俺が
『家の中まで先生って呼ばなくていいよ』と言ったからなんだが、なかなか順応性が高い。

「美由紀先生は…」

「公親くん? み・ゆ・き!」

「あ、うん………み、美由紀はいつも飲んだらこんな感じなのか?」

「ええ? なにが〜?」

「いや、その……いつも一緒に飲んでる親友って、女か?」

「ああ! 環のこと?
うん! もちろん! 同期の女の子よ〜。
愛先生の次女なの」

「愛先生の……」

そっか。良かった。女だったよ。