「ふ、二人とも……早すぎるって……ハッ、ハッ、ハッ……」

そこへ、当の淳之介がやってきた。

「そう言えば、乾先生は陸上をされてたんですか?」

美由紀先生が俺に尋ねた。

「いや、サッカーだけど」

「ああ、やっぱりスポーツはされてたんですね!」

今もたまに誘われて、高校時代のサッカー部のメンバーで集まってサッカーをしている。

「ハッ…ハッ……俺だけスポーツ経験なしか」

「でも、淳くんは速い方だと思うよ? 」

確かに。ほかのメンバーは歩いているのかもしれないが、まだまだかかりそうだ。

「俺、腹減った……もう力出ない。
今日は走れない」

「私も〜!」

「……俺も」