「紫音?」
「ん?どうした?」
「いや返信遅くなったから」
「あーごめん考え事してて」
「そうなの?何かあったら僕に相談してね」
こんなこと言えるわけないじゃん。
「…ありがと」
時々、この人は私たちよりも年上なのか疑ってしまう。
最初はショタというものだと思っていた。不思議な子供感を感じていたから。
だけれど、今考えれば彼の中では幼少期で時が止まっている。そんな気がする。
周りの人と関わることを避けて、少数の同じ人と関わっていたからだろうか。
年下と話す妙なこの感覚は、一体何なのだろう。
幼いのに可哀想なことを経験して慰めたくもなる、なんて思ってた。
そりゃあ恋愛対象にも入らないよね。私たちが支えられる未来は待っていない。
私たちは外見が大人、つまり中身も年上の人がいいのだから。
「紫音は姉弟たくさんいたよね?他の子は殴られてないの?」
「私だけだよ」
「みんな知らないの?」
「知らないよ、ママでさえ」
私には処女もない。綿の詰まっていない空っぽなにんぎょうだよ。
私はパパの操り人形。
「何かお父さんにしたの?」
「何もしてないよ。私が一番都合良くて馬鹿そうに見えるだけだよ」
「そうかなぁ」
色んな人とそういう行為をすることに抵抗はない。
もう慣れてしまった。気色悪い感触が私の体を駆け抜ける時間を、ただ天井を眺めて過ごす一夜を。
出血してもお構いなしに続けるおじさんたちに、私は心を覆う。
私は感情のない人形だ。
「…羽叶は、葵月と、、、したんだよね…?」
「う、うん…葵月、背中が弱いんだって。だからずっと触ってた」
恥ずかしそうに話す。
葵月……私はびっくりしたよ。まだ出会って少ししか経ってない。
なのに…なのに、私に似てきて、、私恐くなってきた。
葵月だけは、私みたいになってほしくないよ…。
なんて、言えるはずもなく……。



