婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

「ああ、もちろんだ。君の無実も晴らしたいが、調査には少し時間が掛かってしまうかもしれない。その間、つらいかもしれないが……」
「はい、私は大丈夫です」
 自分でも驚くくらい、きっぱりとそう言うことができた。
 リースの本心も、どうして自分がこんなに嫌われているのかわからずに、ずっと戸惑っていた。
 だが、ようやくその原因がはっきりした。
 婚約者の裏切りには少し胸が痛むが、これほど不実な人だと知らずに結婚したら、もっと苦労したかもしれない。
「なるべく急がせるよ。ああ、このままでは昼休みが終わってしまうな。時間を取らせてしまって、すまなかった」
「いいえ。私の方こそ、リースのことを教えていただきありがとうございました」
 ふたりに会わなければ、アメリアは何も知らないまま、すべてリースの思い通りになっていたかもしれない。